2019年10月24日

石ころ物語〜街なかの石ころ1

96. 石ころだらけの街

子どもは、アスファルトでない道が好きらしい。それもそうだ。玄関を出ると、すぐ、アスファルト。雨が降ると低い所へと流れ、あっという間に渇くから便利だが、温暖化、大雨が、アスファルトの道を勢いよく下り、街を襲う。
96有珠外輪山と少年

97. 絨毯の道

洞爺湖・中島のトレッキングコース。大人だって気持ちがいい。都会の中学生らがこの絨毯道を歩いた。「なんて気持ちがいいんだろう!」とトレッキングを楽しんだ。ただそれだけで満足したから不思議である。
97中島のトレッキングコース

98. 洞爺湖ビジターセンター

その洞爺湖の湖畔南に、入館料無料の洞爺湖ビジターセンターがある。建物は環境省の支援によって建設されたが、管理は洞爺湖町に任された。有珠山の噴火を学ぶ「火山科学館」があり、有料ではあるが、ドキュメント映画と、展示物、火山体験室があり、興味のある人にとっては離れられないスペースである。二階に自然保護官事務所がある。
98洞爺湖ビジターセンター

99. 札幌軟石1

実はこの建物に札幌軟石(溶結凝灰岩)が使われている。支笏湖の大噴火(日本の5本指に入る 4万年前)で起きた火砕流の高温部がこの岩をつくった。ブロックとして成形する時、一部が石ころとなる。あるものは敷石、あるものはコンクリートの材料として利用される。
99札幌軟石1

100. 札幌軟石2

軟石のアップ写真だ。軽石や鉱物が見える。栃木県の大谷石は、火山が噴出した時の火山灰や軽石が、海中で堆積し固まったものだ(新生代第三紀)。軟らかく加工しやすいので広く利用された。
100札幌軟石2

101. ブロック塀

街なかを歩くと札幌軟石のようなブロック塀がある。あれ?と思うが、実はコンクリートに、採石場の粉を混ぜてつくったものだ。“石”と錯覚する。コンクリートは水分が含まれているので劣化しやすく、やがて苔が付く。
101ブロック塀

102. どこの石ころ?

玄関前の入り口に、コンクリートにはめられた大きな石ころがあった。これは自然の石だろうか、変成岩だろうか。人間は自然の中で生きた記憶がDNAに刻まれているように思える。
102玄関前の入り口に

103. 公園の土を盛った土台塀に、102と同じような石ころがはめられていた。驚きだ。結構、値段が高いのではと、ついつい思ったものである。
103石ころの塀

104. 石ころを楽しむ

このお宅も石ころで楽しんでいる。入口と道路の境近くにあり、来訪者へのおもてなしとみる。手前の石ころが気になった。
104石ころを楽しむ

105. 有珠山の石ころ

この石ころは有珠山の石ころ、安山岩だ。石の文化はこの地方独特のもので、日本中、その土地々々に息づいている。
105有珠山の石ころ

106. 歩道から丸見えの庭の石ころ

このお宅は、自慢の石ころを庭に入れている。しかも道沿いだ。この地方では「日高石」などと呼んでいる。日高といえば「ユネスコ世界ジオパーク」、橄欖岩で有名だ。マントルからできた石だから、このお宅はそれを誇りにしているのだろう、脱帽!
106日高石

107. 砂利石

一変、砂利石。安山岩だ。安山岩はマントルじゃない、プレートの潜り込みだ。日本のどこにでもあるから、例え固有の植物が咲いていても珍しくないからなのかな。日高の山はこの山にしか咲かない花、固有種があり「アポイ岳高山植物群落」として国の特別天然記念物になった。見に行く人も多い。安山岩の悲しさよ。
107砂利石 安山岩

posted by 忍ちゃん at 18:10| Comment(0) | 石ころ物語

2019年09月25日

石ころ物語〜川原の石ころ2

76. 石ころ拾い

わずか100mの範囲の川原で石ころ拾いを楽しんだ。興味は色とりどりの石ころだ。専門家は、色よりも結晶が重要だと言うが、初心者には色が魅力で夢中にさせる。
76色が魅力

77. 白色系1

これは軽石だ。マグマに含まれる発泡性のガスが、圧力が小さい地表に達すると発泡し(地球内部は圧力が大きい)、それが筋となって残る。この筋は、発泡のガスが激しく噴出したことを示している。
77 白色系1

78. 白色系2

同じ白色でも硬い。発色は陶芸の釉薬で考えると分かりやすいと思い本を読んだ。すると含有量のレシピがあった。「焼成温度1060℃〜1080℃ 二珪酸鉛70%、長石20%、酸化亜鉛5%、カオリン5%(ケイ酸アルミニュウムを含んだ粘土)、酸化錫少し」。複雑で単純ではなさそうだ。
78白色系2

79. 赤系1

赤系は多い。地球は鉄の惑星と言われているように、それを裏付けている。この石ころには白い小石?結晶?が付いていた。固まる時に巻き込んだのか、それとも単独で結晶化したのか。
79赤系1

80. 赤系2

石ころを割ったその断面だ。層になっている。しかもその層も細かく変化していて単純ではない。固結温度のせいか、圧力のせいか、含まれる物質のせいか。
80赤系2

81. 赤系3

円礫を割ってみた。表面の色と内部では異なっているし、内部には穴が開いていた。固結すると収縮するが、周りが固結するのが速く空洞ができたのだろう。
81赤系3

82. 赤系4

鮮やかな赤と、緑・青系の鮮やかさに驚く。石になる固まり方が6通りある。@マグマが固結した石ころ、A湖や海底に大小の岩石のかけらが堆積して圧縮された石ころ、B海底に生物の遺骸が堆積した石ころ、C海水中にある成分が化学的に結晶化・沈殿してできた石ころ、Dこれらの石ころが大きな圧力を受けて変化した石ころ、Eあるいは、熱で変化した石ころ。
82赤系3

83. 赤系5

硬い。これも青系が混じっている。
83赤系5

84. 赤系6

同じ赤系でも、硬さが違う。石の硬さは「硬度」で表すが、なぜ、硬い石ころと柔らかい石ころがあるのか、あまり説明されない。石ころはみな硬いと思っているが、そうではないのだが。
84 赤系6

85. 赤系7

鮮やかな赤だ。白い筋が入っている。「脈」というそうだ。マグマが冷えて収縮すると、同じ鉱物ごとに集まって割れ目ができる。そこに、他の色々な成分が入り固まってできたものだ。磨いたら宝石のように輝くかもしれない。
85赤系7

86. 赤系8

鮮やかではないが赤い。これは赤系の中で最も硬そうだ。白い色の鉱物が混じっている。
86 赤色系Aレッドチャート

87. 赤系9

赤系というよりは桃色だが、キラキラと光が反射して綺麗だ。微細な鉱物の劈開(へきかい)面が反射しているからだ。
87桃色系008-1 5cm

88. 青系1

鉱物の結晶が大きく、層になっている。割れやすい。ゆっくり固まったようだ。釉薬のブルー系では、コバルトやマンガンを微量に入れると発色するという。しかし自然界は、そんな単純ではないはずだ。
88青系1

89. 青系2

鮮やかな青だ。硬そうだ。結晶は大きい。これもゆっくり固まったのだろう。
89青系2

90. 青系3

鉱物の結晶が大きい。結晶と結晶の間に水が入りやすく、だから風化しやすいのだろう。
90青系3

91. 黒系1

風化し、溝ができている。
91黒系1

92. 黒系2

黒系1よりも鉱物が大きい。これは黒系1よりも深い所でゆっくり固まったことが分かる。
92黒系2

93. 緑系1

風化した緑色の石ころを見つけた。青系以上に見つけるのは難しい。
93緑系1

94. 緑系2

磨かれた緑色の穴の開いた石ころがあった。3cmと小さい。緑色の石基に小さい石ころのようなものも見える。穴は、そんな石ころがとれてできたようにも見える。固まる時に巻き込んだのだろうか。
94緑系2

95. 緑系2

よく見るとミリ単位の水晶があったのだ。この石ころは、地下深い場所でゆっくり時間をかけて固まったのだろう。
95緑系2

posted by 忍ちゃん at 17:55| Comment(0) | 石ころ物語

2019年08月28日

石ころ物語〜川原の石ころ1

63. 川原の石ころ

河口から約4キロの川原。たくさんの石ころがある。石ころ一つ一つには物語があるはずだが、簡単に語れないのが石ころだ。なぜなら、いつどこで生まれたのかが分からないからだ。
63河原の石ころ

64. 球状の石ころ

川の水で石ころの角がとれ、それが球状になった石ころはそう多くない。歩きまわりながら見つけるのに苦労する。
64球状の石ころ

65. 同じ球状の石ころを見つけた

その中で、球状で同じ色、同じつぶつぶの石ころを見つけたのだ。いつどこで生まれたかはわからないが、同じ運命を辿ったことは間違いないだろう。
65球状の石ころ

66. 球

球状の石ころで、直径が同じような球の石ころは、ほぼ、ないとみていい。そんな中で、直径4cmの石ころを見つけた。「上流から下流に流される過程で角がとれ・・・」球状になると言うが、球状になるには別なメカニズムがあるような気がする。
66球

67. 見事なグラデーション

歪んでいない円さがある石ころで、表面はザラザラだが、白黒などの見事なグラデーションの石ころである。表面に浅い溝がついていた。石ころが小さくなっていく前兆なのだろうか。
67グラデーション

68. 溝の謎

溝がある石ころで、その溝が滑らかに彫られたものを見つけた。彫られた不思議、ここにも物語があるに違いない。
68溝の謎

69. 不思議な模様

川原を歩くと、目に留まる白色系の石ころに出合う。軽いが、軽石でもなく縞々が入った、壊れやすい石ころだ。人は流紋岩だと片づけるが、どんな物語があるのだろう。
69不思議な模様

70. 平たい石ころ

別なところにも、白系の石ころがあったが、これは、海岸で見つけた石ころに比較し、茶色が入ったものだ。縞々が層になっている。まるで樹の年輪のようである。どこかの火山から噴出した火山灰が堆積したことから生まれたのであろうか。
70平たい石

71. 崩れやすい

大きい石ころが小さい石ころへと変化する様子を見るようだ。硬い石ころにもこのような風化があるのだろうか。
71壊れやすい

72. どうして?

石ころ自体に、二つの色が隣り合っているではないか。川原の石ころの困難な謎解きの一つだ。
72二つの色

73. 石ころに水を付ける

石ころに水を付けてみると鮮やかになると言われてやってみた。太陽の光が明るく、フィールドではうまくゆかないものだ。
73水を付ける

74. 鉄の色

赤い石ころを見つけた。上流に徳舜瞥炭鉱があった。褐鉄の含有量50%の良質の鉱石を採掘した。その関係だとすると、この石ころは間違いなく上流からやってきたことになる。上流部の地質史を辿らなければならない。
74鉄の色

75. 徳舜瞥の石ころ

その鉱山があった徳舜瞥山5合目の沢で拾った石ころだ。川原の石ころと比べて非常に重い。金属が入っているからかもしれない。
75徳舜瞥の石

(つづく)

posted by 忍ちゃん at 13:21| Comment(0) | 石ころ物語

2019年07月25日

石ころ物語 小幌の石ころ

56. 「秘境駅日本一」のJR小幌駅に列車が到着した。ここは北海道胆振地方の豊浦町で、トンネルとトンネルの間に駅がある。ホームには「旅のノート」が置かれ、思い出がいっぱい綴られている。写真左方向が渡島地方・静狩駅である。かつて金山で賑わった。シャクシャイン軍が上陸した浜もある。小幌駅から降りると約200mに通称「文太郎浜」がある。急いで往復すると、列車に間に合うとあって、駅から走る旅人もいる。
56小幌駅に列車が到着

57. その文太郎浜である。角がとれた丸い石ころがいっぱいある。打ち寄せる波で、「カラ、カラ、カラ…」と音をたてるが、この日は、快晴、風弱く波も穏やか。石ころの音を耳にすることはなかった。
57小幌 文太郎浜

58. 丸い石ころで敷き詰められた海岸である。なぜこうなったか、ご想像にお任せしたい。
58丸い石ころ 小幌

59. 学者さんに衝撃を与えた断崖のトドマツである。樹高約20m。岩礁海岸のクロマツは良く知られているがせいぜい10m。このトドマツは台風にも耐え抜いている。「なぜトドマツが・・・」と疑問を抱き、『新しい土壌観』を学会で発表したという(北海道大学 春木雅寛教授)。
59断崖のトドマツ

60. 水冷破砕岩である(一般にハイアロクラスタイトという)。かつて、この場所が海の中にあった頃(300万年以前)、海の中で火山活動があり、水圧が高い海底では、火口から流れ出た高温のマグマなどが破砕し冷やされ固まってできる。そして、波に削られながら隆起した。
60水冷破砕岩 小幌

61. 有名な小幌洞窟。北大・小杉教授と学生らが発掘調査した遺跡。埋め戻した跡が分かる(入口の白い土嚢)。仏師・円空が、1666年この洞窟で5体の観音像を彫ったと伝えられている。シャクシャイン軍も、その3年後に、この沖を通過している。
61小幌洞窟

62. 小幌洞窟前の石ころだ。海底火山で冷えてできたもの、その時、もっと深い地層から押し出されたもの、陸となった時代、侵食や崩壊でバラバラになって波によって削られたものなど、悠久の時を経て、石ころ一つ一つにその物語が刻まれている。石ころは奥が深い!
62小幌洞窟前の石ころ

(つづく)

posted by 忍ちゃん at 19:10| Comment(0) | 石ころ物語

2019年06月24日

石ころ物語 地球岬の石ころ(2)

48. 観察会の場所は、大昔、海の深い所にあった海底火山が隆起したその山頂部で行われた。標高60m〜100mの範囲に遊歩道が整備され周回コースとなっている。そこを歩いて楽しむというものである。道は赤土だ。
48地球岬遊歩道

49. コース上周辺には針葉樹は1本もない。また、巨木もあまり見当たらない。「岩礁海岸とクロマツ」はセットなのだが、日常の強風か、険しい傾斜によるものか。沿道はクマザサが覆っていた。
49地球岬 散策路 針葉樹無し

50. コースの途中、唯一の小さな沢に架かる橋下に、丸い岩があり、「えっ?」と思ったが、橋を架ける工事の護岸用の「フトン籠」のものだと分かった。大きさから推定すると、川の中流域から持ってきたようである。どこの川だろう?
50地球岬 フトン籠

51. コース上で、二つの石ころを撮影した。岬の先端部の水冷破砕岩(左二つ)と比較してみた。随分、風化している。
51 地球岬 水冷破砕岩 風化

52. コースから見える『最後に貫入した巨大岩脈』である。いく種類もの節理(放射状、柱状、板状)が分かる。その左下に赤茶けた水冷破砕岩が見える。水中での激しい破砕があったようだ。人間のちっぽさを改めて思い知らされる。
52地球岬 最後に貫入した巨大岩脈

53. 、54、55 そんな石ころの上に、人間よりも長い時間をかけた草花が進化しながら生きていて、その草花に人間が癒されているということですね。
53地球岬カタクリ55地球岬フチゲオオバキスミレ
54地球岬 エゾポポ

(つづく)

posted by 忍ちゃん at 17:46| Comment(0) | 石ころ物語