2017年10月01日

生きよ!クロマツC

19 砂州のクロマツ1
さて、いよいよ砂州上のクロマツを紹介しよう。昔からあった砂州ではなく、成長しつつある砂州と、その砂州に住みつこうとするクロマツの記録である。1は東からつけたもの。最も小さく、テンキグサ(ハマニンニク)の中で2013年に偶然発芽した。絶滅するか心配だ。
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20 2012年発芽2
テンキグサ(ハマニンニク)が少ない所で発芽した元気な2である。北海学園大学名誉教授・佐藤謙氏は、砂浜・砂丘の植物群落帯について石狩海岸を例に次のように指摘している。
「ハマニンニク群落は、砂浜の不安定帯〜半安定帯荒原〜草原にみられる」。河口砂州はまだできたてのホヤホヤであるが、このクロマツが生え始めた場所は、第二の浜崖が出来た後に安定度を増した場所として動植物が進出している所ということが出来る。
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21 2014年発芽3
これもテンキグサが若干少ない場所、2の西側で発芽した。
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22 2012年の発芽4
汽水域の近くで発芽したのが命取りとなった4である。
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23 2011年発芽の5
ナツグミの東で発芽した砂州での先駆的クロマツである。佐藤謙氏のハマニンニク群落帯にはすでにナツグミが育っている。第二浜崖の上に進出した先駆的木本はナツグミが最初でその後クロマツである。
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24 2013年発芽の6
ナツグミの北側であり、長流川に通じる汽水域の水路の近くで発芽した。今日の温暖化の中で4のような水害が心配だ。
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25 4の枯死
2016年の4月にやってきた爆弾低気圧が、長流川に大量の流木をもたらし、それが汽水域に雪崩れ込んだ。汽水域も減少しクロマツが枯死したのである。砂州上には5本のクロマツが生きている。写真の背景にあるクロマツは6である。
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(つづく)

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2017年08月27日

生きよ!クロマツB

12.    61cm伸びる
「農業用護岸工のクロマツ」30本の中に、2016年6月〜10月に61cm伸びたクロマツがあった。2012年に発芽した樹齢5年を経た6年目のクロマツである。このクロマツを(「8」 「農業用護岸工」に沿い東から8番目)一年間追った記録である。
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13.    不思議な冬芽
クロマツには白い“綿”を着た冬芽がある。さすが3億年の進化を経たツワモノなのである。白いのが冬芽で、中心Aが幹として真っ直ぐに伸びる。@、B、Dは長い枝、A、C、Eが短い枝となる。巧みな役割分担のように見える。
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14.    中心Aを守る
横から見てみよう。真中のAが、周りの@〜Eを追い越して61cm伸びるのだ。すごい生命力である。
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15.    鱗片
「8」の隣りの冬芽だ。実は固い皮で覆われている。うろこ状に見えるのが鱗片だ。マツ類が厳寒を乗り越える仕組みである。
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16.    連休明け
ゴールデンウイーク後、この地はサクラが満開となる。暖かさを感じたクロマツは目を覚まし、潮風を受けながら天に向かって伸び始める。
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17.    白い”マント”を脱いで
幹となる中心Aが白いマントを脱いで@、B、Dの枝に追いつこうとしている。
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18.    お見事!
1か月余で次の年の原型を完成させた。真中の幹となる先端に、また、枝の先にも冬芽が準備されるのだ。
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2017年07月29日

生きよ!クロマツA

8.  「開拓記念館庭園」(仙台・亘理藩伊達邦成造成)で樹木調査 
2005年8月、北海道伊達市「開拓記念館庭園」(仙台・亘理藩伊達邦成造成)で樹木調査が行われた。その中にクロマツ3本があった。樹高19.53m(胸高幹回り293cm直径93cm)、同15.99m(同167cm同53cm)、同18.07m(同282cm同90cm)である。昨年の台風でその一本18.07mが倒壊した。
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9. 記念館庭園のクロマツと砂州上のクロマツとは同じ種?  
切断面の年輪数は100余本。中心部を合わせると推定樹齢150年ということらしい。牧野植物図鑑によると「クロマツは樹高40mになる」とある。北海道樹木図鑑では「樹高10m」である。だからなのか、クロマツが街路樹や庭に植えられている。記念館庭園のクロマツと砂州上のクロマツとは同じ種なのだろうか。
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10.    護岸工沿いの次世代のクロマツ
クロマツの人工林のそばに次世代のクロマツが30数本生えている。
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11.    発芽2011年春
樹齢を調べてみると、2011年春に発芽した6年ものが最も多い。人工林から散ったクロマツの種子は、何十年も前からこの地に不時着しているはずである。2011年春は、発芽に必要な環境が整った年ということになる。なぜ2011年なのだろうか?
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(つづく)

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