2017年11月26日

生きよ!クロマツ(最終回)

31.    雌花が顔を出す
6年目のクロマツ(2012年発芽)。枝の先に雌花が顔を出した。護岸工内側のクロマツの雌花は、6年目で出来ることが分かった。「思春期」の始まりである。この雌花が受粉を経てタネを付けるとは限らない。
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32.    鱗片の力
茎を覆う堅いうろこ状の一枚一枚が鱗片と名付けられている。その鱗片の根元に灰色の鞘があり、そこから針状の葉(1対 2枚)がでている。硬く鋭い。3億年を進化した風格がある。
鱗片は冬芽も保護し厳冬を守り春に備える。
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33.    球果が冬を越えた
耐潮性、耐乾性を備えた男松・クロマツの球果(まつかさ)が冬を越え、そして再び冬を迎えた。しかし球果の鱗片は開いていない。
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34.    7年目の球果
7年目の球果はすでに鱗片を開きタネを落していた。6年目の球果を採取し乾燥させてみた。すると上部の鱗片が約40枚開き、合計30個の羽が付いたタネが落ちてきた。やや薄い黒色だった。未熟なのかもしれない。
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35.    2年目のクロマツを発見!
ハマニンニク、ハマエンドウ、コウボウムギが生い茂る中に、緑色をしたクロマツを新たに発見した。樹高18p、今年の伸び13p。発芽時は5pの小さなクロマツであることが分かった。1年目のクロマツがあるかもしれないと詳細に見てまわったが見つけることが出来なかった。
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36.    小さな冬芽
茎となる冬芽が真ん中にあり、枝となる冬芽が3つ、その間にわずかに短い枝となる冬芽が小さくできている。嬉しい限りである。まさにこのシリーズを飾る「生きよ!クロマツ」である。
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(おわり)

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2017年10月29日

生きよ!クロマツD

26.    2008年 砂州の変化
砂州上にクロマツが根付く前の砂州の様子である(赤丸が生息域)。どのように図を描くか試行錯誤を繰り返していた時期で信頼度は低い。しかし、経費はゼロ円。体力と観察力が勝負であった。
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27.    2013年 砂州の観察メモ図
測量機器など持っていない中で、歩測をもとに、どのように正確に測り、どのように図面に描けるかである。そこで『観察メモ』とし、『正確さ』を追求せず、『砂州の変化』を追求することにした。すでに、砂州上にクロマツが根付いた時期である。気づいたのが15年春。
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28.    2017年 砂州の観察メモ
この数年間で、突堤が陥没・埋没し(メカニズムは省略)砂州が南に広がった。その結果、この一年で、新しい水溜りが出来、ヨコエビの繁殖と魚の生息も確認できた。砂州上にも小さな砂丘が形成され、植物の多様性も進んでいる。観察・測定の精度も増している。川幅は“石投げ”で分かるようになった。
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29.    2017年9月 台風の余波
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30.    2017年9月 台風18号の後
大雨が降り避難勧告が発せられ、テレビの字幕にいち早くその緊迫感が現れた。街の中小河川が氾濫し大騒ぎとなった。河口も水かさが増し砂州をぶち抜いたのである。しかしクロマツは無事だったのである。
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2017年10月01日

生きよ!クロマツC

19 砂州のクロマツ1
さて、いよいよ砂州上のクロマツを紹介しよう。昔からあった砂州ではなく、成長しつつある砂州と、その砂州に住みつこうとするクロマツの記録である。1は東からつけたもの。最も小さく、テンキグサ(ハマニンニク)の中で2013年に偶然発芽した。絶滅するか心配だ。
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20 2012年発芽2
テンキグサ(ハマニンニク)が少ない所で発芽した元気な2である。北海学園大学名誉教授・佐藤謙氏は、砂浜・砂丘の植物群落帯について石狩海岸を例に次のように指摘している。
「ハマニンニク群落は、砂浜の不安定帯〜半安定帯荒原〜草原にみられる」。河口砂州はまだできたてのホヤホヤであるが、このクロマツが生え始めた場所は、第二の浜崖が出来た後に安定度を増した場所として動植物が進出している所ということが出来る。
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21 2014年発芽3
これもテンキグサが若干少ない場所、2の西側で発芽した。
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22 2012年の発芽4
汽水域の近くで発芽したのが命取りとなった4である。
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23 2011年発芽の5
ナツグミの東で発芽した砂州での先駆的クロマツである。佐藤謙氏のハマニンニク群落帯にはすでにナツグミが育っている。第二浜崖の上に進出した先駆的木本はナツグミが最初でその後クロマツである。
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24 2013年発芽の6
ナツグミの北側であり、長流川に通じる汽水域の水路の近くで発芽した。今日の温暖化の中で4のような水害が心配だ。
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25 4の枯死
2016年の4月にやってきた爆弾低気圧が、長流川に大量の流木をもたらし、それが汽水域に雪崩れ込んだ。汽水域も減少しクロマツが枯死したのである。砂州上には5本のクロマツが生きている。写真の背景にあるクロマツは6である。
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(つづく)

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